- Very Good Quality -
自然な造りで注目されるラディコンですが、このオスラヴィエについては、ピノ・グリージョ40%、シャルドネ30%、ソーヴィニヨン30%と、土着品種と国際品種のブレンドで造られています。
やたらに芯の強い蜂蜜を感じさせる雰囲気を持ち合わせており、どことなく「甘くないヴィン・サント」のような印象を受けます。色調に関しても麦茶級に濃く、想像を超えた凝縮度を披露してくれます。緻密で凝縮された構造力とは裏腹に、かなり滑らかでサクサクと飲めてしまうのにも驚かされるのですが、この「自然に口に運んでしまう感覚」はどこか懐かしさもあり、このワインが「製品」ではなく「農作物」だということを改めて痛感させられます。
国際品種がブレンドされているとはいえ、あくまでも個性的であり、極めて強い独自性を持ったスタイルなので、あまり一般的に幅広く評価されるようなタイプではないかもしれません。しかし、個人的にはこのアイデンティティを肯定的に受け止め、しっかり理解してやる必要があると強く感じました。
(2004/07)