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- Very Good Quality -

2006 Sauvignon Selezione
Azienda Agricola Kante生産者ワインリスト

Sauvignon Selezione

トリエステ近郊のカルソを代表する偉大な生産者であり、奇才、カリスマとも称されるのが「エディ・カンテ」。そんなカンテのワインの中で、ハイエンドに位置するシリーズがこの「セレツィオーネ(レゼルヴェ)」となります。

カンテといえば、カルソという地が持つ真のポテンシャルを具現化する究極の表現者として、その本質を追究する生産者としての一面がクローズアップされていますが、テロワールを重視す姿勢や、岩盤をくりぬいた地下セラー、はたまたラディコンと同様のボトルネックの直径が小さい特注ボトルの使用など、随所に己の信念を突き詰める姿勢が垣間みられます。

我が道を突き進むフリウリワイン…と聞くと、グラヴネル、ラディコン、プリンチッチなど、個性が際立ち過ぎてやや取っ付き難い印象があるかもしれませんが、このカンテのソーヴィニヨンについては、あくまでもマセラシオンを行わないスタンダードな立ち位置であり、ある意味においては「誰が飲んでも美味しい」と感じる素直な指向性も持っているので、安心して皆に飲んでもらいたいところです。

畑の標高は平均250m、樹齢は8年、8,000本/haの植樹率、1株あたりの収穫量は500〜600gとなっています。熟成は古樽のバリックで12ヶ月間。その後、酒質を安定させるためにステンレスタンクで6ヶ月間熟成されます。今回のセレツィオーネは2006年ですが、これは決してバックヴィンテージではなく、あくまでも現行ヴィンテージとなっています。ある種、数十年単位での長期熟成が可能とさえ言われるカンテならではといったところかもしれません。

気になる中身についてですが、驚くことに抜栓直後から即楽しめ、そして素直に美味しいと思える普遍性ある世界観が広がります。本質をすべて拾いきるには抜栓後に多くの時間を与える必要がありますが、その魅力とポテンシャルは抜栓直後でも十分感じられるので、これといった気難しさは微塵もなく、難易度も特に高くはないと思います。非常に奇麗で流麗な酒質に、驚く程のピュアな果実感、まるでライチや白桃を丸ごと頬張っているかのようなぷりぷりの果実感が魅力的で(苦み等はない)、鮮度も高く細部まで鮮明な表情を持っていることもあってか、まだ数年程度しか経過していないかのような佇まいとなっています(とはいえ、熟成期間に応じて、各要素と体躯の一体感はかなり高い)。

拍子抜けする程、普通に楽しめてしまうことに逆に驚きを覚えましたが、さすがに翌日に持ち越すとコアに潜む本質が少しずつ露になります。傾向としては、よりアルコール感が際立ち、相対的により厳格な指向性が強くなります。流麗感にも一層の磨きがかかり、日本酒のような指向性も垣間みられますが、そこから更に時間が経過すると、また抜栓日のような魅力的な果実味がわき上がり、やはり最終的な落としどころは「誰でも分かる素直な美味しさと魅力」という原点に戻ります。

フリウリ好きでも満足出来る内容とバックボーンを誇りながら、それでいて一般層にも訴求する美味しさを兼ね備えるソーヴィニヨンのセレツィオーネ。あまり見かけることのない希少なアイテムではありますが、機会があれば是非試してもらいたいところではあります。
(2014/06)

参考市場価格5,378円~6,280円(平均約6,047円)
点数評価96(WA)

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