- Good Quality -
複数の名だたる著名ワイナリーで醸造コンサルタントをつとめたカリフォルニアの重要人物「トニー・ソーター」。彼が満を侍してオレゴンで始めたプロジェクトがこの「ノース・ヴァレー」となります。醸造過程は全てソーター・ヴィンヤーズで行い、購入する葡萄も品質を重視した契約内容にするなど、ノース・ヴァレーのテロワールを反映させた良質なワインを造るために努力を重ねています。
酒質自体はシンプルかつフラットな質感で、体躯や構造レベルについては一般的なスタンダードレンジといった内容です。ただし、果実の充実感はしっかりとあり、高アルコール(13.8%)とほろ苦風味がアクセントとなる、いわゆるニューワールドスタイルのピノといった指向性です。時間とともに仄かなメントール系の風味が表出し、そのフラットな質感がより強調される傾向にあるので、あまり時間をかけて向き合うようなスタイルではないのかもしれません。
(2015/01)