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土着品種のマンゾーニ・ビアンコで造られる白ワイン。セメントタンクで2週間のマセラシオンを行い、アカシア樽で12ヶ月間熟成されますが、グラヴネルやダリオ・プリンチッチなどと比較すると、そこまで濃厚な色調ではないので、所謂オレンジワインというには少し大人しめかもしれません(現実的なレンジで落ち着いているとも言えますが)。
素朴さや田舎っぽさを感じる独自性ある雰囲気ではありますが、全体的な統率感や、樽と果実の甘みが一体となった表情など、マセラシオン由来の複雑味がうまく一定のレンジ内できっちりと収まってくれている印象があります。一般的な白ワインとは世界観を異にするので万人受するタイプではありませんが、突き抜けるほどの際立った個性を発揮するタイプでもないので、ある意味バランスよく構築されているとも言えそうです。
数日経過させるとなだらかに軟着陸する傾向にありましたが、内包するエネルギーや資質は十分なものがあるので、この種のワインが苦手でなければ、ぜひ試してみてもらいたいところではあります。
(2015/07)