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2014 Sato Central Otago Pinot Gris L'Atypique
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Sato Central Otago Pinot Gris L'Atypique

佐藤嘉晃、恭子夫妻による小さなプロジェクトとして、2009年に始まったのが「サトウ・ワインズ」。もともとは銀行員だったという異色の経歴の持ち主ですが、転勤先のロンドンでワインに目覚め、ワインを造りたいという思いにかられ、最終的にニュージーランドにたどり着きます。セントラル・オタゴを代表する偉大な生産者「フェルトン・ロード」でキャリアを重ねたこともあり(恭子さんは現在もフェルトン・ロードの栽培に関与)、サトウ・ワインズも同じセントラル・オタゴを拠点としています。

クロムウェルから北に7kmの位置にある「ノースバーン・ステーション・ヴィンヤード」から造られます。生産本数は僅か1,246本。通常のピノ・グリとの違いは、収穫日が5日ほど後だったことや、収穫量が30hl/haと極僅かに増えた点、また、熟成には樽の他にステンレスタンクを併用し、より長い19ヶ月間の熟成を行った点などが挙げられます。ちなみに、2014年のスキンコンタクトの期間は100日間(輸入元の資料では75日間)となっています。

スキンコンタクトで造られるだけあって、色調はクリアでオレンジがかった紅茶色。圧倒的な緻密さと凝縮さ、そして収斂さをまざまざと見せつけた通常のピノ・グリとは異なり、意外なほどに滑らかで丸みがあり、いたって落ち着いた優しい雰囲気が漂います。フリウリの伝統的なスキンコンタクト系のピノ・グリージョと比較すると、相対的に大人し目な傾向にありますが、その反面、ニュージーらしい果実の豊満な丸みと程よいボリューム感があり、そして何より、味覚に訴えてくる要素は控えめなのに対し、体の内部に浸透してくる驚異的な訴求力が非常に印象的です。良い意味で水のようにスルスルと体の中に入ってくるので、味覚で感じる大人しさとのギャップに驚かされます(気がついたら1本飲み干しそうな勢い)。とはいえ、14.5%と実際のアルコールはかなり高めなのでお酒に弱い人は要注意かもしれません。

2014年と2015年は除梗したリースリングが15%ブレンドされていますが(逆に2013年と2016年はブレンドせず)、あくまでも「補酸の代わり」というのが主な役割となっています(佐藤さんは絶対補酸は行わない)。単一品種でなくてもラティピックとしての全体像はしっかり堅持されているので、近年話題のオレンジワインに対して特に抵抗のない方であれば、十分お薦めできそうです。唯一の欠点は、相対的に価格が高めな傾向にあることぐらいでしょうか。
(2016/05)

参考市場価格4,860円〜5,216円
点数評価--

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