- Good Quality -
ビオディナミにこだわり、美しい景色が広がるエウガネイ丘陵のテロワールを具現化するのが、1995年にカ・オロロジオのオーナーとなったマリア・ジョイア・ロゼリーニ。ルニソーレは赤唯一のモノセパージュワインで、バルベーラ100%で造られています。収量は20hl/haで生産本数は約2,000本と極少量。熟成は大樽で12ヶ月間行われます。
相対的にカラオーネよりもフレッシュで若々しい印象が先行し、紫色のニュアンスに身の詰まった緻密な甘さと旨味が印象的です。柔らかく滑らかで、カ・オロロジオらしいエキス分の濃さと甘みが特徴ですが、逆にいうとバルベーラらしい酸はやや奥に潜んだ傾向にあり、より万人受けするような飲みやすいスタイルとなっています(品種の個性よりも造り手の個性が主体となったスタイル)。
単一品種なので表情はシンプルに纏まっている傾向にあり、現状ではその溌剌とした若さから若干醸造的指向性が色濃く出ますが、抜栓後にしっかりと時間を与えると葡萄本来の質実な表情が主体となるので、現実的には特に問題になるようなことはなさそうです。カラオーネのような際立つ個性は持ち合わせていませんが、アルコールが14%と僅かに低く、より多くの人に楽しんでもらえそうな親近感が好印象なので、カ・オロロジオらしい凝縮した果実の魅力をよりストレートに楽しんでもらえそうなイメージでもあります。
(2017/11)