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前年からのアンフォラスタイルに加え、このヴィンテージのキャラクタが思いのほかハマっている印象でもあり、同年のブレッグとは違って抜栓直後の1杯目からその魅力がストレートに伝わってきます。
ややサラッとしたミッドが良い方向に導かれ、その結果一体感が増すとともに流麗感が生き、より身近に感じる距離感が非常に心地良いものになっています。各要素の密度感やエネルギーはブレッグほどではないものの、しっかりと果実の甘味が感じられることや、0.5%低いアルコールなど(ブレッグ13%、リボッラ12.5%)、より自然なバランス感に秀でる傾向にあり、そのたおやかさからくる浸透力はひとつのスタイルとして肯定的に受け取ることが出来ます。
一般受けし難い「グラヴネルスタイル」は健在ですが、それでも「今すぐ飲む」という観点においてはブレッグよりもこのリボッラの方が適しているので(翌日よりも抜栓日にピークあり)、価格が落ち着いてきている現状を考えると十分お薦めできると思います。とはいえ、このスタイルを存分に活かすには大振りなグラス(416/97など)が必要なので、そういったことも含めて「グラヴネルのワインを飲む準備の出来ている人向け」という基本ポジションに変わりはないのかもしれません。
(2010/06)