- Very Good Quality -
1453年7月17日、カスティヨンの戦いで敗れ戦死したイギリス軍指揮官「初代シュルーズベリー伯ジョン・タルボット」が由来となった、第4級格付けの「シャトー・タルボ」。偉大な2005年ヴィンテージはクラシカルで長熟要素の強いスタイルに仕上がっています。
これぞまさに王道ボルドーとでもいうべき、ガッシリとしたタンニンがベースになっています。構造力やボリューム感、そして純粋な果実の力そのものは控えめな傾向にありますが、多様なハーブ風味としっかりとした苦味が種となり、抜栓日はやや陰的資質が先行します。翌日に持ち越すと、当初見られなかった瑞々しさが表出し、低重心系の酸やシトラス風味が程よいアクセントとなります。
カベルネ主体の表情ということもあり、真の飲み頃に到達するまでにはもう少し時間が必要な印象ですが、現状でも抜栓後にしっかりと時間を与えることで、その本質を引き出すことは十分可能です。適度な熟成を経て、各ピースがしっかりとはまってくれさえすれば、最終的にはかなり良質な世界観が構築されそうです。
(2015/04)