- Good Quality -
「ザ・ハットトリック」でお馴染みのオーストラリアン・ドメーヌ・ワインズが手掛ける、よりお手軽なレンジのワインがこの「デフ・ガラー」。セパージュの転機となった2008年が印象的でしたが、2016年については更に精査が進み、シラーズ、グルナッシュ、テンプラニーリョという3品種のブレンドで造られています。
若いヴィンテージということもあり、表情としては溌剌とした要素や赤紫系のフレッシュさも感じられますが、非常に丸い輪郭と豊満なボディで構成されているため、現状でも問題なく飲み進めることができます。土着系の野生味ある個性と現代的な一体感あるバランスの良さ、そして全体をうまく引き締める酸が特徴的で、全体像としては「充実した豊かなボディを持ったコート・デュ・ローヌ」といった印象でもあります。味覚で明確に感じるような迫力は控えめですが、それでも14.5%とアルコールが高く、腹の底に響くような重さがあるので暑い季節にはあまり向いていないかもしれません。本質的な若さが解れるまで1年程待ってみたい印象でもありますが、奥底に潜む梅系の旨味や熟度の高い果実の昇華がうまく進んでいけば、現在の印象よりも数段良くなる可能性もありそうです。
(2018/06)