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2000 Château Léoville Poyferré
Château Léoville Poyferré

Château Léoville Poyferré

優れたポテンシャルを持ちながらも、長らく力を発揮しきれていない状態が続き、「ラス・カーズ」や「バルトン」といった他のレオヴィルと比較するとやや陰に隠れた存在となっていましたが、ディディエ・キュヴリエによる改革が行われた80年代、そしてミシェル・ローランによるコンサルタントが始まった90年代、これらの進化を経て、現在では他のレオヴィル達と肩を並べるまでの存在になっています。

多量のグリセリン含有を思わせる粘度、適度なサイズにしっかり構築された骨格、作柄の良さを感じさせる豊かな果実の甘味、程よいアクセントになった伸びのある酸味と魅力あるハーブ風味など、揃ってどの要素も高いレベルにあります。あくまでも現実的で、決して極みには到達していませんが、それぞれがしっかりと地に足をつき、良質な相互作用を生み出せるよう足並みまでもキッチリ揃っているので、心地よく浸透する余韻と相まって、何の不満もなく素直に心が満たされます。

全体的な構成要素力としては同年のラグランジュと同じレベルにあり、決して驚異的な堅牢感や力感があるわけではなく、かといって際立った精緻さや解像力を誇っているわけでもありませんが、両者の持つ特徴をうまく折衷した印象があり、理解を深めた者でなくても到達できる開かれた世界観(王の持つ余裕?)、そしてまったく考えなくても楽しめる明快な美味しさなど、まさにこれこそ「多くの人に飲んで体感して欲しいボルドーサン・ジュリアン)の魅力」だと具に感じます。

現時点でもポテンシャル的要素と素直な美味しさが均衡するまでに成長しており、時間とともに魅力ある世界観が増していく傾向にあります。既に初期の飲み頃には到達しているので、今飲んでも十分楽しめますが、性質的な推移も含め、これから年を追うごとにその成長過程が一層楽しめそうな印象を受けます。ただし、懸念材料もあるので注意が必要です。直近の数年で劇的に価格が上昇し、当初の値ごろ感あるポワフェレではなくなっているので、既に2万の大台を超えた現状を考えると、残念ながら率先して買う程の価値はないとも言えます。あくまでも内容的には「飲んで楽しむ」という現実的なポジションに位置しているので、飲み物としてはあまり現実的ではない価格に到達してしまっている以上、よほど懐に余裕がある人以外はスルーした方が無難だと思います。
(2008/05)

参考市場価格6,090円~24,581円
点数評価97(WA)、94(WS)、90/93(RWG)、91(W)、90(IWC)

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