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シャンパーニュでヴィンテージの「ブラン・ド・ブラン」となるとかなり高価になりますが、同じ製法でもクレマンであればお買い得感ある価格帯で購入可能です。
黄色から黄緑がかった色調で、まろやかな泡の質感や、縦横に織り成された整ったテクスチャなど、価格帯から想像する以上のものをしっかり発揮してくれます。力強さや複雑さを楽しむようなタイプではありませんが、安泡にありがちな甘さに頼ったようなスタイルではなく、しっかり筋の通った酸味を享受するスタイルで、全体的なバランス感が上々なこともあって終始落ち着いて楽しむことができます。
群を抜くような魅力が発揮されるわけではなく、バイィ名義の他の泡と比較するとコストパフォーマンスも若干分が悪い傾向にありますが、それでもこの価格帯でここまでの世界観をキッチリ仕上げてくるのは素直に良い仕事だと評価できるので、「ブラン・ド・ブラン」というひとつの個性を楽しみたい時にはもってこいの1本だと思います。
(2008/08)