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アン・グラン・シャンと同じ畑のソーヴィニヨン・ブランで造られますが、エドモンに使用される葡萄はより樹齢が高く(40〜87年)、さらに熟成にも樽が使用されるなど(新樽60%、1年樽20%、2年樽20%)、格上のクラスに相応しい造りとなっています。
抜栓直後から素直に楽しめ、青リンゴ、ライム、レモン、グレープフルーツなど、グリーン系ハーブの風味と綺麗で精緻な酸の魅力が具に伝わってきます。酸が主体とはいえ、鋭さやキツさは一切なく、程よいボリューム感のある体躯やトロみある質感、そして豊かな果実味のおかげで、純粋に味覚で楽しめる非常にバランスの良い表情となっています。
全体的にポテンシャル要素と美味要素がうまく折衷されている傾向にあり、サンセールらしいソーヴィニヨン・ブランの表情を基軸にして、新世界系にも通じるような豊かな果実味と体躯力を程よく加えたような印象があります。翌日に持ち越すと酸味が熟れ、果実や柑橘要素の魅力増によってより一層飲みやすくなるので、ある程度コントロールして飲まないとすぐになくなってしまうかもしれません(それぐらい素直に美味しい)。
やや高価なワインではありますが、その価格に見合った内容は十分発揮してくれるので、普段ロワールのワインを飲み慣れていない人であれば、いつもとはひと味違った発見やちょっとした驚きがあるかもしれません。
(2009/07)