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2005 Châteauneuf-du-Pape La Crau
Domaine du Vieux Telegraphe

Châteauneuf-du-Pape La Crau

適度な熟成期間を経ているためか、抜栓直後から非常にバランスよく、凹凸のない滑らかで実直かつ素直な表情が広がります。明確な意志や個性で攻めるタイプではないので、あまり印象深くはありませんが、それでもあまりにも自然に飲めてしまうので(14.5%という高いアルコールが気にならない)、ふと気がついたらボトルの残りが少なくなっている…というようなナチュラルな魅力を持っています。

コアの緻密さやエネルギー、シャトーヌフ・デュ・パプらしい多様なハーブ風味、果実味の魅力など、兼ね備えた要素は十分で、それらが繫ぎ目なく渾然一体となっているので、飲み手の体内へ自然に浸透していきます。翌日に持ち越すと、本質的な力量や素性、表情の個性等がよりハッキリし、抜栓日よりもしっかりとした主張がなされる傾向にあります(翌日の方が旨い)。あまりにも自然に飲めてしまうので、思いのほか早く飲みきってしまいましたが、もしかすると本質的なポテンシャルの全容が発揮される前に飲み終えてしまった可能性もあるので、もう少し若いヴィンテージ、逆に古いヴィンテージ、それぞれをもう少しじっくり時間をかけて嗜んでみたい気分でもあります。

全体的な印象としては、直前に試飲したポンティフィカルレイモン・ユッセグリオの中間的なスタンスとも言え、適度な飲みやすさと適度な個性の表現、それらを適切なバランス感覚でうまく纏め上げたような世界観になっています。コアの資質自体は確かに上のクラスのものではありますが、純粋な飲み物としての美味しさとしてはそう大きな差があるわけではないので、価格帯を考えるとコストパフォーマンスとしては多少分が悪いと感じる人もいるかもしれません。しかし、逆に倍以上の価格帯のシャトーヌフ・デュ・パプに対する優位性という側面も同時に考える必要があるので、このあたりは飲み手の感覚や価値観によって変わってくると思います。

2008年のワイン・スペクテイター年間トップ100で「第5位」の評価を得るなど、世間の評価は非常に高いものになっていますが、基本的には圧倒感あるスタイルではないので、より現実的なスタンスを持ちつつ(過度の期待は避けつつ)、素直に目の前の存在と向き合って欲しいところです。
(2012/10)

参考市場価格6,258円〜7,560円(平均約6,956円)
点数評価95+(WA)、95(WS)

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