- Good Quality -
第2級格付け「シャトー・モンローズ」のセカンドラベルがこの「ラ・ダム・ド・モンローズ」です。サン・テステフらしい固さが印象的で、現代的な基準で造られてはいるものの、その本質は旧来の「ボルドーらしさ」が遺憾なく発揮された「タンニンを愛でる指向性」が色濃くなっています。樽の風味がしっかりと感じられ、体躯と果実に馴染んではいるものの、総じて苦みや渋みに主導されるので、伝統産地ボルドーとしてのスタイルに馴染みが薄い人にとっては、やや難がある世界観かもしれません。
タンニンは豊富ですが、2006年のような長熟系資質は特に感じられず、抜栓日から無理なく飲むことができます。基本姿勢は伝統的であるものの、それほど難易度が高いわけではないので、タンニンに対する許容値が極端に低くなければ、概ね問題なく楽しめると思います。ニューワールド系とは対極にある世界観ではありますが、ボルドーがボルドーたる所以を存分に感じる事が出来るので、本当のボルドーを知るための1本としてはちょうど良いアイテムだと言えそうです。
(2013/07)