- Good Quality -
泡として有名なシャンパーニュの地にありながら、スティルワインの「コトー・シャンプノワ」の優れた造り手として名高いオリヴィエ・オリオ。造り手としての歴史は浅く、栽培農家だった父から受け継ぎ、自身の名でワインを造り出したのが1999年。栽培と醸造を学んだのがブルゴーニュのボーヌということもあり、最初の4年間はシャンパーニュを造らなかったという異色の経歴の持ち主でもあります。
コトー・シャンプノワと同じく、シャンパーニュ地方で造られるもうひとつのスティルワインがこの「ロゼ・デ・リセ」。石灰岩土壌の区画「アン・バルモン」で造られるこのキュヴェは、生産本数はスタンダードボトルが2,050本、マグナムが29本と、極僅かで非常に希少です。
色調は非常に濃く、一見すると赤ワインに近い印象すら受けます。ロゼらしい赤系果実のキュートな表情を兼ね備えてはいるものの、しっかりとした酸、豊かなタンニン由来の収斂性、そして緻密さと複雑さが主体となったエネルギー溢れる世界観が非常に印象的です。若干納屋系のニュアンスも感じられますが、ネガティブな印象はなく、むしろ複雑味に寄与しているような印象でもあります(やや高めの温度を推奨)。
(2016/04)