- Good Quality -
「ピノ・ボワール」という一風変わった名称がつけられていますが、実際のセパージュは「ピノ・ノワール100%」となっています。クライデンヴァイスといえばグラン・クリュのイメージがありますが、このピノ・ボワールは色々な区画の葡萄を使用し、短いマセラシオンで造る手軽なスタイルの赤ワインとなります。
SO2無添加の自然派ワインということもあって、状態としてはやや強めの還元傾向にあり、煮豆の香りや酢酸のニュアンス、そして極僅かですが発泡感もあります(発泡感は時間の経過ですぐ消える)。表層的には「自然派ワインらしい風味」がかなり前面に押し出されているので、飲み手を選ぶ傾向にあるのは間違いありませんが、それでも純粋な果実そのものは、密度、充実度共にクライデンヴァイスらしい良質な内容で、旨味や甘味を感じる魅力ある資質なので、自然派固有のクセがあまりに気にならない人であれば、総じてポジティブに受け止められると思います(逆にビオ臭と言われるたぐいが苦手な人は避けた方が無難)。
(2021/02)