- Good Quality -
高めのアルコールに(13.9%)、全体を引き締め整えるしっかりとした酸、そしてブラックチェリーや濃密なプラムのような熟した果実の甘味にリッチなボディと、まさにニューワールドらしいピノ・ノワール像がストレートかつわかりやすく展開されます。かなり端的なスタイルではありますが、同じニューワールドでも、ニュージーランドのピノとはまた異なるスタイルで、よりカリフォルニアらしい豊かさが強調されている傾向にあります。
一見すると安易な方向に流されてしまいがちではありますが、それでも実際は意外と美味しく飲めてしまうのが驚きで、やはりリッチでありながらも、同時に酸がしっかりしているということから、素直に楽しめるだけの舵取りがうまくなされている印象でもあります。この辺りの指向性は白のシャルドネとも共通していて、思いの外実用性が高く、一定のポテンシャルを有している傾向にあるとも言えます。
(2021/09)