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2019 Cuvée Cinéma Pinot Noir Hemel en Aarde Ridge
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Cuvée Cinéma Pinot Noir Hemel en Aarde Ridge

ナポレオンの生涯を描いた映画の撮影に、この畑の風景が使用されたことから「キュヴェ・シネマ」と名付けられています。畑はヘメル・アン・アード・リッジの中でも涼しい風が入る、海から5〜6km離れた標高300mのシングル・ヴィンヤードで、土壌は粘土質の頁岩。

今からでも魅力全開で楽しめる、突き抜けた一体感が非常に印象的で、球体とまではいかないものの、それでも各要素が渾然一体となって広がる様は非常に魅力的です。まさに旨味の液体といった印象でもあり、繋ぎ目なく滑らかに広がることもあってか、その浸透性は非常に高いと言えます。全体的に表情はやや陰系で、果実感も黒系寄りで密度ある充足感が印象的ですが、滑らかなテクスチャと内包する旨味のおかげもあってか、ニューワールド的なピノというよりも、どちらかというとブルゴーニュ的な質実さの方によりシフトしている印象です。純粋な表情そのものは思いの外シンプルな傾向にあるので(ある種クラス相応)、偉大なワインが持つような圧倒的な存在感や孤高感とは異なり、素直に飲み手に染み入るストレートな魅力を持つタイプではありますが、それでも内包する要素を紐解くと意外と複雑なので、表層から伺い知れる以上のポテンシャルを有してそうな印象を受けます。特に翌日に持ち越すと、どっしりとしたボディの充足感や程良いスパイシーさなど、滑らかな浸透性と旨味だけで勝負するスタイルとは一味違った側面も垣間見せてくれるので、今後ある程度熟成させたとしても、今楽しめるピーク感がそのままずっと続いていきそうな予感があります。

同じエリアで双璧をなす評価を得るストームとは異なる方向性なのが興味深く、ヘメル・アン・アード近郊のテロワールだけでなく、造り手としてのスタイルやビジョンを確認するのにちょうど良さそうな印象です。少なくとも、年々輝きを増し続ける南アフリカの潜在能力を存分に堪能できるのは確かなので、かなり価格差はあるものの、ブレンドで造られる下のクラスのピーター・マックスではなく、この「シネマ」や「ボナ・ファイド」、そして「マバレル」など、シングル・ヴィンヤードで構成されるキュヴェを個人的にはお勧めしたいところです(各キュヴェを飲み比べると最高の幸せが享受できそう)。
(2021/11)

参考市場価格5,995円〜6,600円(平均約6,284円)
点数評価95(TA)

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