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- Very Good Quality -

2017 Campo di Magnacosta
Tenuta di Trinoro S.r.l.生産者ワインリスト

Campo di Magnacosta

セパージュは全てカベルネ・フラン100%ですが、異なる土壌から特定の味わいを持つ葡萄が生まれることに気づき、最終的に3つの区画からそれぞれ独自のラベルでボトリングされることになったのがこのカンポシリーズ。カンポ・ディ・マニャコスタは、標高400mの谷底にある、砂利とシルトで構成された沖積土壌の1.5haの区画から造られ、その葡萄は3世紀に渡って栽培されてきたポムロルのシャトーからの接ぎ木によって栽培されています。樹齢は24年、密植度は10,000本/ha、生産本数は1,600本のみ(裏ラベルでは2,100本)。熟成はフレンチオークの新樽で8ヶ月、セメントタンクで11ヶ月。

フランケッティが手がけるワインらしく、一口飲んでストレートに伝わる、明確なハイエンドワインとしての存在感とエネルギー感が非常に印象的です。表層は非常に流麗で軽やかな立ち振る舞いでありながらも、体躯内部は非常に密度が高く凝縮し、微細なタンニンが隅々まで行き渡っています。まだ若いこともあり、やや強めの苦味が感じられますが、それでも瑞々しさや滑らかな舌触り、そしてタンニンそのものからは甘みを感じるほどしっかりと熟していることもあってか、現時点でかなり飲みやすい状態になっています。抜栓直後はやや酸が前に出て、各要素が多少独立している傾向にありますが、ほんの10分程度で一気に一体感が増し始めるので、バランス面についてはあまり気にする必要はなさそうです。

カベルネ・フランらしい軽やかなグリーン系のハーブのニュアンスは感じられるものの、それでも未熟な青みや硬さは一切皆無。むしろ熟度の高さから来る魅惑的な表情が心地よく、明らかに非日常を彩るための特別なワインとしての存在感が非常に印象的です。特に抜栓翌日に持ち越すと、当初は強めに感じられた苦味が大幅に減衰し、カベルネ・フランらしいスパイス感もかなり大人しくなる反面、滑らかなテクスチャや妖艶な果実感、そしてドライで収斂してはいるものの、甘みすら感じる熟したタンニンがより一層心地よくなり、向き合うことに素直な喜びを感じるタイプへと昇華していきます。確かに大柄なタイプではなく、また純粋に味覚で感じる美味しさよりも、構成要素の巧みさをより脳で実感するタイプではありますが、それでも全体的なパッケージングやバランス感覚が秀逸で、難しかった2017年と言うヴィンテージならではの良さがしっかりと具現化されている傾向にあります。生産本数が僅か1,600本しかなく、市場価格もかなり高価な傾向にありますが、それでも価格に応じた「ハイエンドワインとしての佇まい」を具に実感できるのは確かなので、この価格帯に抵抗がない富裕層に対しては積極的にお薦めしたいところではあります。
(2022/10)

参考市場価格12,375円~15,700円(平均約13,840円)
点数評価96(Fa)、94(WA)、93(WS)

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