- Very Good Quality -
土着品種の「モニカ」で造られるのがこの「キンバンタ」。手作業で収穫し、セメントタンクで約1週間のマセラシオンを行、そのまま6ヶ月間熟成。酸化防止剤無添加、無濾過、無清澄でボトリング。
聞いたこともない葡萄品種で造られる独自性の高い赤ワインですが、過熟葡萄を思わせる凝縮した葡萄の果実味に、14.5%という高いアルコールからくるヒリヒリとした厳格さが加わり、品種の個性を尊重しながらも現代的なワインらしい「濃厚なのに重くない」といった志向性でバランスよく纏められています。アタックからその濃厚さとハーブの風味がストレートに伝わり、漢方系のスパイス感も加わってメリハリの効いた表情が遺憾無く伝わります。ビオディナミを実施しているということもあってか、バッデ・ニゴロスというテロワールとモニカという品種の個性がマッチし、その特性をそのまま享受出来るというのが最大の魅力で、絶対価格は確かに高いものの、それでもこの独自性は一定の評価を得るに相応しい仕上がりだとも言えます。
(2025/04)