- Good Quality -
セパージュはピノ・ノワール1/3、ピノ・ブラン1/3、シャルドネ1/3。一次発酵とMLFはステンレスタンクとバリックを併用し、瓶内二次発酵後に48~60ヶ月間熟成。ドザージュは6g/l。
全体を通してバランス良く構成されている傾向にあり、ややポッテリとしたボディにフルーティーで口当たりの良い甘味も感じるものの、どこか無彩色でニュートラルな表情を基調としています。紐解くと、ラ・フランスのような洋梨感をベースに、桃、リンゴ、レモンなどのニュアンス、そして白い花を想起させる落ち着きある表情で、セパージュとしてはピノ・ブラン的な指向性が主体となっている印象でもあります。瓶熟期間が長いこともあってか一体感があり、テクスチャに繋ぎ目がなく、各要素もかなり溶け込んでいるので表情そのものは比較的シンプルで、特に多様性を感じるものではありません(単一ミレジムらしい潔さ)。さらに甘さが若干口に残る傾向にもあるので、現代的なシャンパーニュの基準で言えば、もう少しドザージュを抑えてエクストラ・ブリュットに仕上げても良かったかもしれません。
(2025/06)