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1947年創業の家族経営ワイナリーが「レジ・ポワシネ」。キュシュリー、バリュー、ルヴリニー、トロワシー、マルイユル・ポールに点在する合計7haの畑で「ピノ・ムニエ」を中心に栽培。2011年にはワイナリーを刷新し、畑に関しても全ての区画をビオディナミに転換するなど、品質向上にも余念がありません。
今回試飲したテール・ディリゼはピノ・ムニエ84%にシャルドネ16%と、レジ・ポワシネの特徴でもある「ピノ・ムニエ」をベースとした良質な世界観が楽しめます。平均樹齢は35年。樽とタンクで発酵し、5年間の瓶熟を経て2022年9月23日にデゴルジュマン。使用するリザーヴワインは39%で、ドザージュは1.7g/lのエクストラ・ブリュットになります。
色調はやや黄色にシフトした金色で、テクスチャの精緻さや生み出される表情の細部にまで、しっかりと意識が行き届いています。ボディはボリュームを感じるようなタイプではなく、程よくタイトに引き締まり、主体となる酸が低ドザージュ仕立ての指向性とコアの緻密さ、そして優しい酸化熟成風味と相待って、良好なパッケージングバランスを生み出しています。一般的にはピノ・ノワールやシャルドネよりも下に見られがちなピノ・ムニエですが、その特性を知り尽くした造り手の手に掛かれば、より魅力ある世界観への昇華すると言う良い例と言えるかもしれません。
(2025/08)