- Good Quality -
リンゴ酸高生産酵母や白麹を使用し、シャンパーニュと同じ本格的な瓶内二次発酵で造られたスパークリング日本酒となります。今回のロット「250710/A4B」は、2022年の大分県産のヒノヒカリ100%を使用し(精米歩合65%)、17日間の一次発酵、202〜204日の二次発酵で造られます。日本酒度-19.9、酸度6.4、アミノ酸3.1、アルコール度数11%。
これまで飲んだスパークリング日本酒とはかなり異なる世界観で、コンセプトそのものにかなりの独自性を感じます。主軸となるのは乳酸系の風味で、日本酒度からもわかるように甘口の仕立てにはなっていますが、それでも乳酸を基軸とした酸味が程よいバランス感を生み出しているので、意外と食事とも合わせやすくなっています(チューハイ系のお酒が食事と合わせやすいのと似た感覚かも)。泡は柔らかく口当たりも良好で、太めのポッテリとしたヨーグルト感や黄色系の要素、そしてその背後にある果実感など、表情そのものは複雑な系譜にあり、研ぎ澄まされたかのようなハイエンド系の日本酒の持つ世界観とは対極をなす世界観ですが、それでも価格も手頃で本格的かつ個性あるスパークリング日本酒が楽しめるというのは非常に興味深いところではあります。
(2025/09)