- Very Good Quality -

バローロ村の西端付近の丘にある偉大なクリュ「ブリッコ・デッレ・ヴィオーレ」を中心に、北側に隣接する「フォッサーティ」、南東に隣接する「ラ・ヴォルタ」、そして西側に隣接する「コステ・ディ・ヴェルニェ」、これら3つのクリュをブレンドして造られるのがこの「アルベ」。
現時点で10年の熟成を経ていますが、各要素が豊かで非常にリッチ、さらにはコントラストも高めなスタイルということもあってか、まだまだ一体感を得られるレベルには至っておらず、むしろ甘さと苦味が両軸で立ち気味な傾向にあります(酒質そのものは意外とサラッとしている)。モダン系のスタイルであまりバローロらしくない印象でもあり、ややジャミーな甘さが気になる側面もありますが、それでも抜栓翌日に持ち越すぐらいしっかりと時間を与えると、本来のネッビオーロが持つ重厚さや威厳さが感じられるようにはなるので、ポテンシャル自体は十分な水準に達しています。とは言え、テクスチャそのものはシンプルで、多少彩度を感じることもあってか、偉大なスタイルのバローロ像とは大きく異なるので注意は必要です(それでも純粋なコストパフォーマンスとしてはかなり高い)。
(2025/10)