- Recommended -

奈良初のワイナリーとして、「奈良の風土をワインという形に表現したい」という思いで立ち上げたのが「木谷一登」。ドメーヌ・キタニの名の通り、大阪府羽曳野市にある自社農園の畑から造られる完全なドメーヌ・キュヴェとなります。セパージュはデラウェアですが、同じ葡萄から造られる「白ワイン」と「オレンジワイン」をブレンドして造られています。
色調はややオレンジがかってはいるものの透明感は高くクリーンな印象で、澱は多少あり、ボトルの底の方がやや濁ってはいるものの、他の木谷ワインと比較するとよりクリーンな印象です。パイン、桃、リンゴのニュアンスはありますが、それでも全体を占めるのは蜜柑等の和柑橘系の風味で、この独特の果実感と日本ワインらしい流麗な質感と佇まいとがうまくマッチしている傾向にあります。発泡感は僅かに残っているものの、完全にボディに溶け込んでいるので時間が経過してもおそらく抜けることはなさそうです。若干、奥底に仄かな酢酸のニュアンスが感じられますが(人によっては気が付かないぐらいのレベル)、それでも凝縮した密度のある果実味とエレガントな姿見のおかげもあって、特にネガティブな印象を受けることはなさそうです。日本におけるデラウェアという葡萄のポテンシャルを改めて実感出来る仕上がりなので、既存の枠に囚われない人に対してはストレートに訴求するのではないでしょうか。
(2025/11)