- Good Quality -

セパージュはピノ・ノワール100%。樹齢は8年。収穫時(2020年9月2〜6日)の糖度が21.0でそのまま野生酵母で発酵しアルコール度数が11%。極粗濾過でボトリングしていますが、醸造工程で酸化防止剤無添加、補糖、補酸、清澄剤はなし。ピノ・ノワールで赤ワインを造ったのが3ヴィンテージぶりで、これがドメーヌ・テッタにおけるワイン造りの改革第一弾となったようです。発酵はステンレスタンク、熟成は木樽を使用。2021年8月20日にボトリングを行い、生産本数は963本のみ。
若干エッジがオレンジがかっていて、実際の味わいとしても少し枯れた雰囲気を醸し出してはいますが、それでも全体像としてはまだしっかりしている傾向にあります。ボディは軽やかな系譜にあり、終始「酸」が主体となった表情が広がります。時間と共に甘旨み系の要素が少し出る傾向にはありますが、それでも相対的にはやや枯れた資質を纏った酸が主役になっていることに変わりはないので、やや飲み手を選ぶスタイルだと言えるかもしれません(基本的にはワインを飲み慣れている層向け)。決して悪くはありませんが、相対的に白ワインのクオリティが非常に高いだけに、赤ワインに関しては(少なくともバックヴィンテージに関しては)まだこれからといった印象でもあります。
(2025/12)