- Good Quality -

ジェラール・ゴビーのワインは、化学物質をいっさい使用しない完全なビオディナミで造られます。ゴビーといえば「ムンタダ」が有名ですが、この「ヴィエイユ・ヴィーニュ(古木)」はミドルレンジに位置するワインとなっています。セパージュはカリニャン、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードルのブレンド。
15年にも及ぶ熟成を経ていますが、特に飲み頃を脱したような印象もなく、しっかりとした表情と酒質をキープしている印象です。緻密なボディときめ細かいテクスチャに、十分な果実の要素がしっかりと詰め込まれている印象です。とは言え、残念ながら完全にハズレボトルに当たってしまったようで、抜栓直後から明確な硫黄のニュアンスが広がり、特に後味にかけて下水系の風味が持続するという残念な状態となっていました。加えて抜栓日は極僅かな発泡感も残っていて、強い還元熟成状態で長い歳月を過ごしてしまったのかもしれません。
抜栓後2〜3日経過させれば多少は改善され、構成要素自体は良好な資質が汲み取れるので、潜在的なポテンシャル自体は高そうですが、それでもやはり最後まで硫黄臭が消え去ることはなかったので受ける印象としては非常に残念なところではあります。現代のワインではあまり見られないものの、それでも改めてオールドヴィンテージ特有のリスクを再認識する瞬間でもあったので、この手のアイテムを選ぶ場合は一定のリスクを背負う覚悟が必要ではありそうです。
(2026/03)