- Good Quality -
長野県の東御市にある自社畑(標高920m付近)で栽培されるピノ・グリですが、2019年の生産本数は僅か900本のみとなっています。
本質的にはプリマベーラのシャルドネと同一の世界観で、スッキリとしたクリーンな質感と、適度に引き締まった輪郭が感じられ、全体的に冷涼産地らしい佇まいですが、酸がしっかりしていて、同時にかなり豊かな風味が感じられるのが印象的です。非常に現代的な造りで良質なパッケージングで構成されていて、プリマベーラのシャルドネと違って時間とともにポテンシャルが開花し、翌日に持ち越すことでさらに豊かな表情を見せてくれます。
液質自体は薄めのスッキリとした傾向にありますが、不思議なほどに風味が鮮明で、二十世紀梨や青リンゴのようなニュアンスが広がります。プリマベーラのシャルドネと同じように品種特性があまり感じられず、逆に醸造工程に置ける酵母由来の要素がより強い印象ではありますが、全体的に高い技術によって構成されたワインだということが感じられ、そのクオリティには十分なものが感じられるので、爽やかな酸味を生かして食事とともに大いに楽しめそうな印象ではあります。
(2021/07)