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最初のヴィンテージの際に葡萄を提供してくれた生産者の名前でもある「ピーター」と「マックス」の両名をそのままキュヴェ名としていますが、現在はヘメル・アン・アードの内陸にある標高の高い2つの畑から造られています。当時と畑は異なるものの、複数の畑のブレンドで造るという点も含め、当時の哲学は今尚継続されています。
全体的に丸くポッテリとしたボディに、ややキャンディー寄りの果実感を持った親しみやすいタイプのピノ・ノワール像が展開されます。キュヴェ・シネマやボナ・ファイドなどの上位キュヴェと比較すると、全房比率がやや低く抑えられていますが、それでも40%と高い比率になっているのが特徴で、明らかに一段下のレンジに位置する世界観ではありますが、純粋な充実感はクラスを一段超える水準にあるので、単に親しみやすいだけでなく、同時に十分な訴求力を兼ね備えているのが印象的です。
前年の2019年はネガティブな要素の問題もあり、上位キュヴェと比較すると相対的なコストパフォーマンスの悪さが気になるところでしたが、今回の2000年はポジティブな要素の特徴がうまく花開いているような印象でもあり、相対的なコストパフォーマンスに関しても十分な水準に達していると言えそうです。
(2022/10)