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メルローで有名なエノロゴ「リッカルド・コタレッラ」が手がけるスポルトレッティのフラッグシップワイン。2015年のセパージュ比率は、メルロー70%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、カベルネ・フラン10%。今回は前回試飲時から約4年半経過し、10年の熟成を経たタイミングでの再試飲となります。
妖艶さを感じる高い糖度&熟度を感じるトロミのある甘みに、しっかりとした高アルコール由来の堅牢さ、そしてボディにすっかり溶け込んで馴染んだスパイス要素が非常に心地よく、素直に楽しむ事が出来る綺麗な熟成を経ているのが印象的です。高い一体感から、突出した要素のない円熟要素が楽しめるものの、基本となる酒質そのものは瑞々しく口当たりも良好で(思いの外フレッシュ)、タンニンは豊富ながらも滑らかなテクスチャなので無理なくスルスル飲むことが出来ます。アルコール度数は15%ですが実際の表記以上に飲みやすく、飲むのに体力が必要で完全なパワータイプだった4年半前とはかなりの変化が見られます。特に、所謂カベルネ的なハーブ要素はすっかりボディに溶け込み、むしろ享楽的なメルロー資質の方がより前面に打ち出されていることもあってか(シンプルにかなりリッチで甘く飲みやすい)、10年に渡る熟成によってより間口が広がった世界観へと昇華している印象でもあります。
(2020/09、2025/01)