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2024 Muscat Bailey A
Kyoto Winery Shijo Kawaramachi Jozo (Chaos Co., Ltd.)生産者ワインリスト

Koshu Blanc

山梨県韮崎市の栽培農家「伊藤美奈」が育てた樹齢40年(畑の標高は580m)のマスカット・ベーリーAを京都の四条河原町にある髙島屋、その新館「T8」ゾーンの地下1階「Eat8」ゾーンにある完全都市型のアーバンワイナリーで醸造。しかも葡萄はまさかの「農薬不使用」。伊藤さん曰く「ほったらかし農法」とのことですが、病気になりやすい植物でもある葡萄を有機栽培や減農薬どころか、一切農薬を使用せずに栽培するという英断に加え(当然ながらボルドー液も試用せず)、堆肥すら使用せず不耕起栽培で育てると言う類を見ない衝撃的な栽培方法で育てています(残念ながらこれが最後のヴィンテージとなるかも…)。さらに醸造に関しては一粒一粒を手作業で除梗と破砕を行い、培養酵母の添加を行わず天然酵母のみで発酵、さらには補糖も行わず(なのでアルコール度数は8%とかなり低い)、酸化防止剤も一切添加せずノンフィルターでそのままボトリングすると言う「究極のナチュラルワイン」として仕上げています(本当に葡萄以外一切何も使用していない)。しかも生産本数は73本のみという超限定生産品になります。

マスカット・ベーリーAと言う品種の個性をそのままストレートに感じることができるピュアな仕上がりで、キャンディやイチゴの心地よい香りが綺麗に広がります。ナチュラルワインらしい優しくたおやかな表情で、引っかかるところが一切ない滑らかさや、シンプルなその資質が素直に体に染み込んでくるのが非常に特徴的です。ボディはやや軟質でアルコールもかなり低いものの、それでも意外と物足りなさはなく、シラーと同様に最初の一杯はやや薄めな傾向にあるものの、微細な澱が徐々に多くなる底の方になるにつれて思った以上にタンニンや飲みごたえのある資質が感じられるようになります。酸化防止剤が無添加でアルコールも低いので、保管状況には注意が必要かもしれませんが(基本的にはセラーでの保管を推奨)、葡萄そのものが非常にピュアと言うこともあり、思った以上に持ち堪えてくれそうな印象を受けます。抜栓翌日に持ち越すと、クオリティ自体に変化はないものの、それでもワインそのものの性質や指向性にやや変化が見られる傾向にあったので、基本的にはこのワインの基軸となる「ピュアな表情」を純粋に楽しめる抜栓日に飲み切ってしまう方がより良い結果が得られるかもしれません。

単に生産本数が少ないだけでなく、農薬を一切使用しない葡萄で造る完全な自然派の日本ワインということ自体が奇跡的とも言えますが、葡萄そのものが持つ本来の風味をストレートに受け取るという経験はそう簡単に得られるものではないので、もし機会があれば試してみてもらいたいところではあります。
(2025/04)

参考市場価格5,000円
点数評価--

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