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2018 André Clouet Dream Vintage Brut
André Clouet
以前、メニル・シュール・オジェの造り手でもある友人から「ロゼを造るためにブジーのピノ・ノワールを分けて欲しい」という要望があり、以降毎年お互いの葡萄を交換することとなったため、アンドレ・クルエとして特別にメニルのシャルドネを使用したキュヴェを少量手がけることになります。品種や醸造はヴィンテージによって微妙に異なりますが、2018年に関してはセパージュがシャルドネ100％（メニル・シュール・オジェ50％、ブジー50％）、ドザージュは5g/lで出荷直前にデゴルジュマンされます。
メニルのブラン・ド・ブランらしさが垣間見える、研ぎ澄まされたシャープさやキレのある表情も感じられますが、それでも半分がブジーのシャルドネということもあってか、思ったよりも口当たりが良く適度な丸みもあり、そこにアンドレ・クルエらしい仄かな酸化熟成のニュアンスが心地よいアクセントとなって、全体的なパッケージングをしっかりと意識した構成になっているのが具に伝わります（13年のチョーキーのような厳格なスタイルではない）。単一ミレジムということもあり、表情そのものはシンプルに纏まっていますが、それでも内包する構成要素は多様なパーツで組み上げられている感もあり、価格高騰の波が押し寄せる昨今の事情を鑑みると、そのコストパフォーマンスには目を見張るものを感じます。それでも基本的にはシャンパーニュ単体として高い完成度を誇るタイプではなく、さらには抜栓翌日に持ち越すとやや物腰が柔らかくなる傾向にあるので、どちらかというとよりメニルらしさが伝わる抜栓日に飲み切ってしまった方が良好な印象ではありますが、相対的には十分なクオリティを終始発揮してくれるのでそう大きな問題にはならないと思います。
（2025/06）
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