- Good Quality -
ケープ・ポイント・ヴィンヤーズのワインメーカーだった「ダンカン・サヴェージ」が、2011年に立ち上げた自身のワイナリーが「サヴェージ・ワインズ」。
このキュヴェ「シーフ・イン・ザ・ナイト」は、夜中に盗みに入りたくなるほどの良質な葡萄という意味が込められていて、南アフリカを代表するトップ生産者「サディ・ファミリー・ワインズ」の「ソルダート」と同じ畑のグルナッシュを使用して造られています。2022年のセパージュはグルナッシュ86%にサンソー14%。全房比率は約20%。ピケニエルスクルーフにある畑は砂岩土壌で全てブッシュ・ヴァイン(1970〜1972年植樹)になります。
フォロー・ザ・ラインと同じサンソーが使用されていますが、こちらは補助品種ということもあってか共通点はあまりなく、その表情は根本的に異なります。純粋な果実味はほとんど感じられずニュートラルな性質を持ち、終始ツンと立ち上る高めのアルコール感が全体を支配している傾向にあります。決して力強いタイプではないものの、13.5%という表記以上にアルコール感があり、あまり正面からは向き合いにくい印象でもあります。ボディは軟質でゼリー状の質感なので、アルコールが高くても鋭さを感じるようなタイプではないものの、あまり表情が優しくないので向き合うのに思った以上の体力を必要とするかもしれません。
(2025/06)