- Good Quality -
ケープ・ポイント・ヴィンヤーズのワインメーカーだった「ダンカン・サヴェージ」が、2011年に立ち上げた自身のワイナリーが「サヴェージ・ワインズ」。
このキュヴェ「ネバー・ビーン・アスク・トゥ・ダンス」は、「パール(Paarl)」にある耕作放棄地をダンカン自ら再生させた思い入れのある畑から造られています。セパージュは南アフリカを代表する品種でもあるシュナン・ブラン100%で全房比率も100%。土壌は風化した花崗岩で仕立てはブッシュ・ヴァイン(植樹が1956年)になります。
しっかりとした熟度を感じる構成で、グリーン系のハーブ風味がベースにあり、どこかボタニカルな印象を受けますが、同時にコアには密度のあるバランスの取れた甘みがあり、オレンジやグレープフルーツなどのシトラス系の果実味に、桃のような果実感が加味された親しみやすさも内包しています。多少ソーヴィニヨン・ブランのような雰囲気も感じられますが、ハイトーン系の表情と凝縮した密度のコアの対比がパールという土地が持つポテンシャルをしっかりと反映している印象でもあり、造りそのものもやはり全体的に赤ワインよりも白ワインの方がより可能性を感じる仕上がりになっています(以前試飲したサヴェージ・レッドとサヴェージ・ホワイトよりも進化は見られるが基本的な傾向は同じ)。
(2025/06)