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クリス・リングランドの手腕が光る、非常に高い評価を得るモダン・スパニッシュの筆頭格がこの「ボデガス・アルト・モンカヨ」。最上位キュヴェとしては「アクイロン」が存在していますが、実質的なフラッグシップは、造り手と同じ名を持つこのキュヴェとなります。
従来のアルト・モンカヨとは異なる実像で、今回の2016年ヴィンテージに関しては、下のクラスのベラトンの方がより高いエネルギーとポテンシャルを有している印象でもあります。仮にブラインドで両者を比較した場合、もしかすると両者のポジションが逆転し、異なるヒエラルキー位置にあるように感じるかもしれません。
アルコールは16%とかなり高いものの、受ける印象は穏やかで、テクスチャは熟れて落ち着き、重量感も本来のスタイルよりもやや軽やかな傾向にあります。特にMLFの要素がより強めに感じる傾向にあり、バターなどのリッチな資質と若干の鮮やかさがやや上のクラスらしからぬ親近感を生み出しています。また、ベラトンにはない「軽快な酸味」も印象的で、構成要素が豊かで落ち着いたバランス感で構築されているとポジティブに受け取ることも可能ですが、それでも全体像としては落ち着きすぎていると言うこともあり、どうしてもエネルギー総量や密度、内包するポテンシャルなどはベラトンの方に分があるようにも感じてしまいます。
従来のアルト・モンカヨ像との差異や、ベラトンと比較した時の相対評としてはやや気になる点もありますが、それでも単体で向き合った場合は一定の満足感が得られるので、純粋なコストパフォーマンスをあまり重視しなければそこまで悪い選択肢ではないとは思います。
(2026/02)