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- Very Good Quality -

2014 Sato Central Otago Pinot Noir Northburn
Sato Wines Ltd生産者ワインリスト

Sato Central Otago Pinot Noir Northburn

佐藤嘉晃、恭子夫妻による小さなプロジェクトとして、2009年に始まったのが「サトウ・ワインズ」。もともとは銀行員だったという異色の経歴の持ち主ですが、転勤先のロンドンでワインに目覚め、ワインを造りたいという思いにかられ、最終的にニュージーランドにたどり着きます。セントラル・オタゴを代表する偉大な生産者「フェルトン・ロード」でキャリアを重ねたこともあり(恭子さんは現在もフェルトン・ロードの栽培に関与)、サトウ・ワインズも同じセントラル・オタゴを拠点としています。

この2014年がファースト・ヴィンテージとなる「ノースバーン」は、クロムウェルの北、ダンスタン湖の東側にある「ノースバーン・ステーション・ヴィンヤード」から造られます(ピノ・グリリースリングと同じ)。ダンスタン湖の西側にあるピサ・テラス・ヴィンヤードから造られるスタンダードのピノとは異なり、午後からの日照量を多く得ることができるという特徴があります。また、ピサ・テラスはフラットなテラスに乗っかった畑ですが、ノースバーンは湖に向かってやや西に傾斜していることもあり、真夏であれば夜の10時頃まで太陽を浴びることが出来るテロワールとなっています(温度ベースの積算日照量はやや多い程度でピサ・テラスとほぼ同じ)。

スタンダードのピノが赤キャップ、ノースバーンが茶色のキャップと、見た目の違いがそのままワインにも反映されてるかのような違いがあり、ノースバーンは一口目から重厚なタンニンに高いアルコールと、その濃密なパワーがストレートに伝わってきます。このあたりの世界観は、遅摘するとシラーのようになるというノースバーン特有のテロワールが反映されていると言えそうです。純粋なピノらしさという観点からすると、スタンダードのピノの方に優位性がありそうですが、ノースバーンはより多くの人に訴求しそうな明快な魅力(パンチ力)に、長寿命を思わせる高いポテンシャルなど、葡萄そのもののパワーで圧倒する傾向にあるので、最終的には「ピノに何を求めるか」で好みが分かれそうな印象でもあります。

緻密さと堅牢さも印象的で、一定の範囲内にかなりのエネルギーが込められている傾向にありますが、その反面、余韻がやや短く、アフターにかけてスッと収束していくので、全体像としてはやや一長一短と言えるかもしれません。とは言え、アタック重視のパワフルなワインを好む層には高い評価を受けそうな印象で、同時に、ニューワールド的なパワフルなピノが苦手なオールドスタイル派に対しても、しっかり訴求するだけの高い説得力を兼ね備えているのは確かなので、根本的に指し示す方向性や完成度は思いの外高いのかもしれません。
(2020/10)

参考市場価格7,128円〜7,516円
点数評価--

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